恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
「それは別にいいけど…希は?1人で大丈夫か?」
「心配しなくても大丈夫だよ。平気だから!」
そうか?
なら…いいんだけど。
希は心配する俺にいつものように明るい笑顔を向け、家を出て行った。
さて…と。
正直に言うが、俺は茉央と2人きりになったことはあまりない。
いつもは希がいるしな。
それに、俺は茉央と遊ぶことには結構慣れてるつもりでも、実はそうでもなかったり…
俺の父親歴は、2年。
…まだ2年か。
ヤバイ…
急に不安になってきた─
「茉央…」
「ぱぱ、ままは〜?」
とりあえず話しかけてみようと思った俺に、茉央は逆に質問してきた。
「え……あぁ、ママはな、今お出かけしてるよ。」
「まま…」
俺が希がいないことを言うと、茉央は玄関の方を見ながら寂しそうに呟いた。
ほらな…
やっぱり茉央はママっ子だ。