恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
茉央の指差すところを見ると、そこには俺の左手薬指の指輪があった。
「あぁ…これな。これはな、パパのすっごく大事なものなんだよ。」
学校でもどこでも、俺はこれを絶対に外さない。
俺と希の誓いの証。
「だいちぃ〜?」
「…うん、大事。」
俺が答えると、茉央は俺にもたれかかり、足をバタバタと動かした。
『大事だ』と言ったからか、茉央は俺の指輪に触れようとはしなかった。
「あ…茉央、眠くないか?」
ふと時計を見ると、希が言っていた茉央のお昼寝の時間が近付いていた。
眠くないか聞いてみると、茉央は首を横に振る。
でも…
瞼が閉じそうだ─
「茉央、眠いんだろ?」
もう一度聞いても、茉央は首を横に振る。
「や〜……」
昼寝が嫌なのか?
でも昼寝はさせてって、希に言われてるしな…
「よし!じゃあ、茉央。パパと一緒に寝よっか?」