恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
でも『お兄ちゃん』になる自覚はあるようで…
最近の茉央は、少し甘えん坊度が下がってきているような気もする。
それに…
今、とても2歳児とは思えないことやってるし─
我が息子ながら、考えていることがわからない…
「茉央…甘えるなら今のうちかもよ〜?特にママには。」
そんな茉央を見て、俺は教科書を読む茉央の頭の上に手を置いて言った。
「まま〜?」
「…うん。パパだってな、茉央が生まれてしばらくは、相手にすらしてもらえなかったんだぞ?」
子供が生まれたのは、もちろん嬉しいことだった。
けど、それまで俺だけのものだった希が母親になって、ちょっと遠くに行ってしまったように感じたのも事実だった。
…だいぶ悲しかったし。
「かーくん!そんなこと茉央に言わなくても…」
「いいじゃん、希。俺は、茉央に甘えられる時に甘えて欲しいの。」