恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
「では、希を……妻を、お願いします。」
「はい、わかりました。」
寝ている希を起こすのは悪いと思い、俺は看護師さんに後を頼み、そのまま学校へ向かった。
本当はずっと側にいてやりたいけど、仕方ない。
「おはよ、一真!」
学校に着くと…
やっぱりと言うべきなのか、俺の隣の席にはもう既に陽翔がいた。
今日はいつもより早いと思ったのにな……
こいつ、いつ来てんだ?
「…うん、おはよ。」
数時間前のことがあり、少々寝不足気味な俺は、あくびをしながら陽翔に挨拶を返す。
「どしたの?一真。なんか、眠そうだけど…?」
「あぁ…うん、眠い。昨日…てか今日だけど、子供…生まれたから。」
……………
「えぇ!?!?!?」
しばらくの沈黙の後、人の少ない職員室に、陽翔の叫び声が響いた。
うるさいなぁ…