恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
数分後─
「…おはよ〜、希。」
今日も成功だね。
かーくんはまだ眠たそうに目を擦りながら、茉央を抱いて寝室から出てきた。
「ったく…希さぁ〜、いつもだけど、もっと優しく起こしてくれてもいいじゃん…」
「優しく起こしても起きないでしょ?だから、仕方ないの!」
私の考えた、茉央を使ってかーくんを起こす方法とは…
好奇心の強い茉央は、寝ているかーくんが目の前にいると、髪を引っ張ったり、お腹の上に乗って飛び跳ねたりする。
しかも、茉央は父親であるかーくんのことが大好きだから、毎日飽きずにそれをやってくれるって訳。
「ぱっぱぁ〜♪」
案の定、茉央は今もご機嫌な様子でかーくんの髪をいじっている。
「はいはい…おはよぉ、茉央。お前は今日も可愛いな〜!」
茉央だけじゃなく、かーくんも茉央のことが大好き。
大好きどころか…
溺愛、かもね。