恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
「希〜、あなた、見せつけてくれるわね〜!!」
かーくんが出て行った後、電話を終えたお母さんが私に最初に言った言葉がこれだった。
え…
見てたの?
「…お母さん!!!」
「希、静かにしてなさい!!お腹の赤ちゃんに悪いわよ?」
うっ…
それ言われると─
「でもまぁ、仲良しなのはいいことよね♪あと、私が見てたの、一真くんは気付いてたみたいだけど?」
嘘…
またかーくんにやられた。
この前、藤崎先生が家に遊びに来た時、先生の目の前で私にキスしてきたこともあったし…
私は見せ物じゃないって─
「可愛い顔しちゃって…希、一真くんにベタ惚れね。そう思うでしょ?茉央く〜ん。」
お母さんは面白そうに笑うと、茉央に同意を求めていた。