恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜



お義父さんは…
俺にとって特別な存在。



俺はもう自分の親父を亡くしてるから、どこかで面影を重ねてるのかな…?



「一真くん、これからもあのわがまま娘のこと、よろしく頼むよ。」



わがまま娘って…



希は俺にはもったいないくらい、いい奥さんだと思ってるけどな─



「はい、もちろん。全力で…守っていきます。」



「ははは…熱いね。これだときっと、生まれてくる子供も幸せだよ。」



そうかな…?
そうだといいな。



「俺も昔はそうだった。」



「え…昔は?過去形ですか?」



「う〜ん…今も、かな?」



「言いますね〜、お義父さん。」



「一真くんが言わせるの上手だからだよ。…あ、母さんには内緒でな。」



そう言っているお義父さんの背後に、忍び寄る影─



「…随分と楽しそうですね、お父さん。一真くん、そろそろ休まないと、明日朝起きれないわよ?」



そこにはお風呂から上がってきたお義母さんが、不敵な笑みを浮かべて立っていた。











< 58 / 202 >

この作品をシェア

pagetop