恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
この家では、希の部屋の隣が俺の部屋になってる。
お義母さんが、いつでも来れるようにと用意してくれたのだ。
「…………」
俺の部屋に行く必ず前に通る、希の部屋。
ドアには『のぞみのへや』と書かれた、可愛いのがかかっている。
…寝てるのかな?
気になって、そ〜っとドアを開けてみると、ベッドに寝ている希と茉央が目に入った。
物音を立てないように、慎重に中に入り、ベッドの近くに歩み寄った。
「…同じ顔だし。」
茉央は俺に似てる方だけど、寝顔は希そっくりだ。
不思議だな…
そう思いながら、俺は手を伸ばし、茉央の頭をそっと撫でた。
お前ももう…
『お兄ちゃん』になるんだな。
茉央はまだまだ甘えん坊だから、少し心配だけどな…