恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
○第4章○
W出勤
次の朝─
目を覚ました私が最初に見たのは、まだスヤスヤと眠っている茉央だった。
今…何時だろ?
茉央が起きないようにそっとベッドから出て、机の上にある時計を見る。
時間は5時46分。
いつも起きる時間より、少しだけ遅かった。
あ…!
かーくんのお弁当!!
重要なことを思い出し、私は茉央を抱いて、急いで部屋を出た。
「…お母さん。」
1階に降りてキッチンに向かうと、そこには既にお母さんが立っていた。
「あら。おはよう、希。そんなに急いでどうしたの?…あ、一真くんのお弁当だ!そうでしょ?」
「……うん。」
茉央をリビングのソファーに寝かすと、私はキッチンにいるお母さんの隣まで行った。
「ちょうどいいわ。私もお父さんのお弁当作るから、一緒に作りましょ!」
「うん。あ、でもお母さん、お弁当箱ない…どうしよう?」
「大丈夫よ。希が使ってたのがまだあるから、それ使いなさい。」