恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
お母さんが持ってきたのは、私の黄色いお弁当箱。
それ…
かーくんに持たせるの?
いつものお弁当箱は黒なのに…
ちょっと派手すぎるような…
違和感ないかな?
「ちょっと小さいけど…ま、いけるんじゃない?」
「そう…だね。」
仕方ないか…
今日は我慢してもらおう。
お弁当箱が決まり、私とお母さんは一緒に料理を作り始めた。
久しぶりだな…
こんな風にお母さんと一緒にキッチンに立つのは─
なんだか楽しい。
「かーくん、朝だよ!」
お弁当と朝食作りが一段落した後、私はかーくんを起こしに行った。
やっぱりというべきか、かーくんの寝起きは最悪…
揺すっても、叩いても、頬を引っ張っても、反応はない。
茉央は下にいるし…
あの手は使えない。
まったく─
「かーくん!!」
かーくんの上に飛び乗れればいいけど、今はちょっと出来ないし。
どうしよう…