恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
そんなかーくんを見て、私も茉央を抱き直しながら笑顔を返す。
するとかーくんは、さっき茉央にしたように、私の頭を少し乱暴に撫でた。
さすがにお母さんもお父さんも側にいるからか、キスはしてこなかったけど…
さっきまでは最悪な朝だったけど、今は幸せで穏やかな空気が流れていた。
「茉央く〜ん、パパがいないから寂しいの〜?」
お父さんとかーくんを見送った後、お母さんが私の腕の中にいる茉央に話しかける。
かーくんに『いい子にする』とは言ったものの、茉央の目にはまだ涙が溜まっている。
「ぱーぱー……っ!」
「あらあら…茉央くんは本当にパパが好きなのね。」
本当…
茉央はすごいパパっ子だよね─
かーくんに言わせれば茉央はママっ子らしいけど…
絶対私よりかーくんになついてると思うな。