BELLADONNA -沈静の劇薬-

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空には雲一つもなく、快晴という言葉がとても似合う。

青々としている木々は、風とともにザワザワと葉を揺らし、その音も心地良いものである。



教会の鐘が鳴った。



それは、最後の別れを告げる合図である。



無敵艦隊と呼ばれ、数々の策略を駆使し、また、敵国を見事に粉砕してきた脅威の指導者の魂は、彼を慕う国民が見守る中、天国へと旅立った。



流石の彼も病には勝てなかった。



国中の医者が彼を助けようと、懸命の努力をしたが、気付くのがあまりにも遅すぎたため、下を向くしかなかった。



彼は全く死を恐れなかった。



「運命とは生前に決められているものだ。私はそれに従うのみ。」と。