八月の指定席【花火・短編】
今ここにいない、ひとり。

それは、オレの元カノ。

去年の同じ日、同じメンバーで楽しく飲み会を開いていた。





元カノとオレ以外は、酒の飲みすぎで、ベロベロ。

花火を見るどころじゃなくって、四人が部屋で雑魚寝していた。





元カノが、『ベランダに出て、二人で花火見よう』って言うから

オレは、嬉しくなって、外にでた。

付き合って三年たつし、そろそろ一緒に住みたいって思っていた。

だから彼女の方から、そんな話が出るのかって、ちょっと期待していた。





そういうのは、男から言うもの?

だけど、言って断られたらどうしよう!って思う気持ちの方が強くて

ずっと、言う勇気がなかった。







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