八月の指定席【花火・短編】
「わかった。後は?何かいるもんあったら、持ってくるけど」

ふてくされて言うと、マコは自分の向かいを指差す。

「とりあえず、全部そろったからもういいよ。じゃ、そこ座って」

ハイハイ。

自分の部屋なのに、座る席まで決められてしまう始末。





五人そろって、ビールで乾杯した。

花火は、あと一時間後にあがる。

先に飲みすぎて、またみんなつぶれるのはわかってんだ。

だったら、花火大会の日に飲み会する意味ないんじゃね?

って、思っていた。




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