Running Homerun
「は~い……」
まったく…みゅーには敵わないなぁ…。
「あ、野球部帰ってきた」
みゅーがそう言ってグランドを見ると
ぞろぞろと野球部が帰り始めていた。
廊下にも野球部らしき人がちらほらと通っている。
「準備、終わったみたいだね」
大樹は他の野球部とじゃれあいながら
グランドを後にしている。
と、大樹がこっちを見た。
目がばっちり合ってしまった。
どうしよう。
目をそらしたら気まずいよね。
ここは手を振るべきなのかな?
いろいろと迷っていると
大樹のほうから笑って手を振ってくれた。
私もぎこちないながらも手を振り返した。