Running Homerun
みゅーに指摘されて
自分がニヤついてることに気が付く。
「うそっ」
慌てて真顔に戻したけれど
時すでに遅し。
「箏音、なにニヤついてんだぁ?」
大樹が怪しげな笑みを浮かべている。
その笑みに私はハラハラする。
「あ、さてはぁ…」
ば、バレた!?
大樹は探偵が犯人をズバリ言うときみたいに
私を指差した。
「エロいこと考えてたな!?」
はっ!?
エロいこと?
「…いやいや、考えてないし。」
「いや~箏音もいい年だしなぁ。
考えちゃうよな
あんなこと、こんなこと…」
「人の話を聞けよっ!」
私は呆れたのとほっとしたので
盛大にため息をついた。
大樹はいつもこうして
私をハラハラさせる。
私の気持ちが分かってんだか
わかってないんだか…。
私はきっと後者だと思うけど。
てか、そうであって欲しい。