Running Homerun




「…ね……とね………箏音っ!」

怒鳴り声で起こされた。

眼を開けると仁王立ちで私を見下ろしているお母さん。

「もう朝よっ!
学校、遅れるわよっ!」

あれ……もう朝……?

ぼんやりとする頭をすっきりさせようと
頭をブンブン振った。

「早く降りてきなさいっ!」

そういい残してお母さんは部屋から出て行った。



しばらくぼんやりしていると
徐々に頭がはっきりしてきた。

さっきのは夢か…。

やけにリアルだった。


「はぁ……」

大きなため息が出てしまう。

所詮、夢。

私はこう2週間後には蒼劉高校の生徒じゃなくなってるんだから…。





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