Running Homerun


さっきまでの楽しい雰囲気は一転
重苦しい雰囲気となってしまった。

「確か引っ越しの日、箏音の誕生日だよね?」

「え?あ、そうだ…」

みゅーに言われて気付いた。

引っ越しの日は夏の大会の初戦であると共に
私の誕生日だった。

ずっと
"大樹に会えなくなる"
そればっかり考えていて誕生日なんてすっかり忘れていた。

「その前がみゅーの誕生日なんだよね」

「うん。」

みゅーは顎に手を当てて、なにか考える仕種をする。

そして
「そうだっ」と手をポンッと叩いた。
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