Running Homerun
「私の誕生日会と箏音のお別れ会
一緒にやろうよ。
クラスの子とかたくさん呼んでさ」
「えっ、でもそしたらせっかくの誕生日会が……」
「いーのいーの。
お別れは泣き顔より笑顔のほうがいいでしょ?」
みゅーは笑って断ろうとした私を制した。
「それにそのときに言えばいいじゃない。
大樹に引っ越しのこと」
…そっか。
いつかは言わなくちゃいけないんだよね。
わかっていたけど他人から言われると、辛い。
「いつかは……言わなくちゃいけないんだよね…」
「当たり前だよ。
本来ならもう大樹に言わなくちゃいけないんだよ。
隠し事なんてしちゃいけないと思う」
みゅーの言葉ひとつひとつが心に刺さる。