Running Homerun



「運命的だね」

箏音はそう呟いて、微笑んだ。

「マンガみたいでしょ?」

私も笑い返す。

「でもマンガなら
最後はハッピーエンドなんじゃないの?」

箏音の質問に私は胸が苦しくなった。

「それが……そうじゃないの…」


私は手に持っているアイスの棒をぎゅっと握りしめた。

そして箏音に
「もう少し聞いてて」
と微笑んで、続きを話しはじめた。
< 61 / 64 >

この作品をシェア

pagetop