妹に溺愛!?
敦〜side〜
「………先生は、髪長いのと短いのどっちが好き?」
亜梨沙にそう聞かれ、正直固まった。
゛短いほうが好き゛だなんて…な。
未練がましいよな。
まだ“あいつ”のことを思い出すだなんて。
(先生!!)
“あいつ”もそう呼んでたっけ。
―――――
「先生!!!ヤバい!!遅刻!!」
朝から亜梨沙の甲高い声で起こされた。
…時刻は8時15分。
『…やっべぇぇ!!亜梨沙!さき車入ってろ!!』
もう制服に着替えている亜梨沙にそう言い、車のカギを渡した。
「はーい」
まだ亜梨沙も眠いのか目をこすりながら返事をして、外へ出ていった。