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◆黄昏色の少女
綺麗な夕日が教室を黄昏色に染め上げてる時間帯。

俺はいろいろあって、机に突っ伏し項垂れていた。
そんなとき…

「ねぇ」

能天気な声が頭の上からふってきた。
こいつは俺の幼なじみだ。

「…」

返事が面倒だった俺は、寝たフリをした。
すると…

「…ねぇ」

狸寝入りがバレているのか、しつこく話しかけてくる。

「……」

それでも無視する、俺。

「ねぇったら!!」

無視…

「…んだよ、うっせぇなぁ」

出来ずに、悪態が口から飛び出してしまった。
それと同時に顔をあげた。
そこには案の定、全身黄昏色に染まった幼なじみがいた。

「何かあったの?」

不機嫌そうな俺の顔を見て何かを感じ取ったのか、そう尋ねてくる。

「…別に」

それに素っ気なく答えたが、それが逆にヒントを与えたらしい。
何か合点のいった顔をした彼女は、次にこう尋ねた。

「…夏菜ちゃんにコクったの?」

「…」

沈黙は肯定だ、とは誰が言った言葉だろう。

そんな下らないことを考えながら、次になんと言われても受け止められるように、心の準備をした。

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