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◆目覚ましに砂糖菓子はいかがですか?【B+Moon 1周年記念小説】
ぱたん、と寝返りをうった衝撃で目が覚めた。
うっすらと目を開けると、メールの受信を伝えるランプが点滅しているケータイが目に入る。
休みの日のこんな時間にメールをしてくるやつは誰だろう、とそんなことをぼんやり考えながら、メールを表示する。
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12/25 00:00
from よーちゃん
sb メリークリスマス!
・―・―・―・―・
これは不幸の手紙ならぬ、不幸のメールです
このメールを貰った人は今日の朝、8時までに私に電話をしてください
じゃないと不幸になりますよ!
ホントですからね!!
では、よいクリスマスを
byナツ
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「なんじゃこりゃ」
寝ぼけた頭で文を3回ほど読む。
文をしっかり理解したところで、時間を確認。
只今の時刻、7:58
「っわ、やべ!」
俺は急いでアドレス帳からナツの番号を探し出して、電話をかけた。
「…ふぁい、もしもし…」
3コールほど鳴らして出たナツは舌足らずで、つい先ほどまで寝ていたことを物語っている。
そんなナツに構うことなく、問いかけた。
「なんだよ、あのメール」
「んー…メールぅ?」
間延びするようなナツの声が、俺を苛立たせる。
「昨日の夜中に送ってきたやつ。電話しろどうのって」
「…あー……」
「一応、電話したけど。あれなに?」
「あれねぇー…んとねぇ…」
ふふふ、と笑い出すナツ。