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「…失恋?」

やっぱ、そう来るよなぁ…
そう思いながら、沈黙で返す。

「…」

「…また?」

その台詞にカチンッときた俺は、出来るだけ不機嫌そうに文句を言った。

「…うっせー、また言うな」

「だって、何人目よ?」

「…しらね」

もう数えようとも思わない。

「…はぁ」

「…なんでお前が溜め息つくんだよ?」

「別に?また失恋パーティーしなきゃなぁと思って」

「だから…また言うなって」

人の心の傷をさりげなく抉るなって。
これ結構、残るんだからな。

「じゃ…行きますか」

「どこへ?」

「どこへでも。あんたが行きたい場所へ」

「は?なんで?」

「なんでって…失恋パーティー、やるでしょ?あんたのためのパーティーなんだから、場所くらいあんたが決めてよ」

「…分かったよ」

俺は鞄を持って席を立つ。

「…ほら、行こ」

そう言って幼なじみが俺の手を握る。

「…」

何か言ってやろうと思ったけど…まあいいか
悪い気はしないし、な…





end.

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