保存用
「なんでって…失恋パーティー、やるでしょ?あんたのためのパーティーなんだから、場所くらいあんたが決めてよ」
「…分かったよ」
どこか名残惜しそうに、でも吹っ切れたような表情で立ち上がり、鞄を取る。
「…ほら、行こ」
そう言って私は、空いている左手を…彼の手を握った。
「…」
複雑そう…
でも…嫌そうじゃないから、そのままでいいよね…
嬉しいとき、悲しいとき
悔しいとき、楽しいとき
表情がコロコロ変わって
自分にとっても素直な君
そんな君が大好きです
でも、君は鈍いからきっと気付いていないよね
でも、今はそれでいいよ
いつかきっと…
私があなたに相応しい女の子になったときに
ちゃんと言うから…
それまで待ってて
なんて言わないよ?
でも…でもね
ちょっとだけご褒美を下さい
今まで頑張った分と
これから頑張る分
ワガママかもしれないけど
少しくらいのワガママは、許してね
それくらい、いいでしょ?
だって…
君の方がワガママだもの
end.