。゚+蜜月+゚。



ディクスがソファーに座って片手で本のページをめくり、もう片手でミリアの髪を撫でていた。




「・・・」




「ミリア?」




ぽつりとディクスが口を開いた。




ミリアが静かにディクスのほうを向いた。




「何ですか?」




「ミリアのいた国は雪というものは降るのか?」




「・・・雪・・・ですか?降りますよ」




すると、ディクスはミリアの腕を掴んでいきなり立った。




「ひゃ・・・・!」




「今から行くぞ。雪を見に!!」




「ぇ・・・!?でも今は夏ですから・・・雪は降りません」




ディクスたちの住む世界には雪が降らない。




太陽が出ることもない。




毎日曇り空のような天気だ。



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