秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


それに、あたしみたいな暗い女に…
“女”と思えないくらい愛想の悪い人間に、先輩がかまってくれるワケない。




「ぁっ……」



仲良く腕を組む先輩たちをボーッと見ていると、神崎先輩と目が合った気がした。


なんとなく気まずい。



そっと視線をずらすと…




「お待たせー…って、キヨ?
どうかした?」



いいところで善樹が戻ってきた。

そうだよ、今は善樹といるんだもん。



先輩のことは忘れなきゃ。




「ねぇ、ジュース買おう?」


「っ、おぃっ!!?///」




あたしは椅子から立ち上がり、善樹の大きな手を掴んだ。




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