秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


あのとき飲んでいたもの



「覚えててくれたんだ……」




ボソッと呟くと、善樹はあたしに向かって微笑む。


……嬉しい って、顔に出てる?




「好きなんでしょ?“憧れ”じゃなくて、あの人に惹かれてるんでしょ?
なら、彼女から奪ってやる くらい思わなきゃ!!」




ね? と首を傾げる善樹。


しっ、下屋敷先輩から奪うなんて…



「む、無理だよ!!!
善樹は下屋敷先輩を知らないんだもんっ…」


「キヨは可愛いんだから。
頑張れよ!!!

相談くらい乗ってやれるからさ。」




あまりにもしっかりとした口調の善樹に、つい頷いてしまった。




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