秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


奪ってやる なんて、到底思えないけど


両思いになろう なんて考えてないけど



でも、もう少しだけ

先輩との思い出を増やしてもいいですか?





「……毎晩電話するかもよ?」


「そっちからかけてくれれば、電話代かかんないから問題なし。」


「泣いたりしてウザイかもよ?」


「キヨは遠慮しすぎ。別にウザくてもいいよ。」




善樹に背中を押されると

「頑張ってみようかな」って思うんだ。


不思議なパワーが、あたしの気持ちを奮わせる。




「頑張る。」


「うん。全力で応援する。」




先輩のくれたオレンジジュースは、ちょっとだけ酸っぱくて


甘かった。




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