秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


誘ってみるだけなら…

でも、断られたら…



ぐるぐると頭を巡るさまざまな気持ち。

先輩とお祭り、行けたら最高だろうな。




『たまには、頑張ってみたら?』


「っ…」




受話器越しには伝わらないけど、小さく頷いた。



影は光にはなれないけど

せめて真っ黒な影じゃなくて、明るい影になりたい。


みんなを不安にさせるような影じゃなくて、みんなを安心させられる影になってみたい。





「……電話とメール、どっちがいいかな?」




そう言ったあたしに、美央が『キャーッ!!』と叫んだのは言うまでもない。




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