秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


美央のいなくなった部屋は静かで、なんだか寂しくなってしまう。


ちょっと寝不足気味なあたしは、ベッドに寝転がった。




“今の子のアドレス、後で教えてもらっていいかな?”



美央の声は可愛いし、喋り方も女の子らしい。

あたしとは違うから…先輩も美央のことを気に入ったんだ。



下屋敷先輩に劣らないくらい美人な美央。

あたしと比べたら、月とスッポンだよ。


なんで仲良くしてくれるんだろうって、たまに疑問に思う。





「…先輩……」



本当は一緒にお祭り行きたかった。

憧れ なんかで収まらない感情なのに。



あたしは、自分が“影”だからって

理由をつけて逃げてるばかりだ。




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