秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


先輩のメールに返信せずに、携帯の電源を切った。


……行きたかった、けど

行けないんだ。




それからボーッとしてるウチに、眠ってしまった。



明日、何しようかな。


今日あったことを、善樹に聞いてもらおうかな。

善樹のバイトが終わってから電話してみよう。




……そんなことばかりが頭を巡っていた。




先輩のことを考えないように、他のことに集中して


先輩からも、自分からも逃げた。



弱虫で臆病者だったあたしは

先輩に出会ってから、もっと怖がりになった気がする。



だってほら。

たったこれだけのことが、悲しくて泣いてるんだもん。





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