秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


わざとあたしに聞こえるように言ってるみたい。


周りの子から発せられる言葉が、グサグサと突き刺さる。



ほら、先輩。

あたしといるだけで、先輩も変な目で見られるんですよ。


だから、先輩とは来たくなかったのかもしれない。




「中川さん?大丈夫?」


「ぇっ…ぁ、はい!!
ちょっとボーッとしてました。

スミマセン。」




先輩が心配そうな顔をしてる。


そんな顔、しないでください。




彼女いない って言ったって、周りにたくさん可愛い子がいるのに。


先輩は「下屋敷先輩は幼なじみなんだ」って言ってたけど

下屋敷先輩は、神崎先輩のこと好きだもん。



あたしより、ずっと美人でお似合いな下屋敷先輩に

適うワケない。




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