秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


神崎先輩に“紳”と呼ばれているのは、副会長のこと。


そんな部分から、二人の仲がいいことが想像できた。



面白い話をしてくれる神崎先輩に、あたしは徐々に身体の力が抜けていった。




「…で、この段ボールの話なんだけど…

昔の本を入れる段ボールなんだけどね?こっちの新しい本と交換してほしいらしくて。

ほかの図書委員たちと、少しずつやっていく予定なんだけど。

今日の放課後……時間ある?」



「え…」




淡々と、わかりやすく説明してくれる先輩は

やっぱり“生徒会長”なんだなって感じさせられた。





あたしは、先輩の質問に小さく頷いたのだった。




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