秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


「ラッピングまでしてくれて…ありがとう。

今から中川さんのお好み焼き、焼いてくるから。外で待ってて?」




クッキーをブレザーに入れて

先輩はにっこり笑った。



先輩の眼鏡に反射する電気が、余計に眩しく見せた。



先輩が言ってくれたことなら、怖くない。


あたしは先輩についていきます。




エプロンを着けた先輩の背中を見ながら、教室を出る。


そこには、先輩を待っていた子たちがいたけど

先輩は気にした様子もなくお好み焼きを焼いていた。



……やっぱり、慣れてるんだな。


痛いほどの視線も

悲鳴みたいな声も





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