秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


吹雪先輩の伸びやかな声。


副会長は相変わらずブスッとしてるけど。

天野先生もすごい…



「清嘉?」


「……先、輩…」




先輩のギター、かっこよすぎる。


なんであんな風に指が動くんだろう。




周りが飛び跳ねながら盛り上がる中、あたしはボーッと神崎先輩を見つめていた。



ステージまで、数十メートルしか離れてないのに

違う世界の人みたいに感じて



急に寂しくなる。




眩しいオーラも

優しい瞳も

綺麗な笑顔も



先輩の全てが

遠い世界の人に見える。




どんなに手を伸ばしても

届かない。





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