秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


あたしは

これを


こんな状況が怖かったのかもしれない。


神崎先輩を好きになって、近づいてしまったら

こんな風に、言われるのが


心が、身体が痛くなるのが



怖かったから


臆病になってたのかな……?




バカ。


あたしの……バカ、弱虫、臆病者…




「…晶奈を敵に回したからこんなことになるのよ?
恨むなら自分を恨むことねぇ。」


「っ……」




パッと顔を上げると、下屋敷先輩は無表情で

あたしじゃないどこかを見ていた。




「晶奈…」

「やるなら早く。見付かったら大変よ?」




っ!!!

こっちを見る下屋敷先輩の瞳…




すごく冷たくて

怖い……




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