秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


嬉しい


先輩に、そう言ってもらえることが

先輩の眩しすぎる笑顔が、あたしだけに向けられていることが



すごく、嬉しかった。




「この本、読んだことある?」



神崎先輩はニコニコした表情のまま、あたしの手元にある本を指差した。


淡い黄緑色の表紙。



そこに書かれた題名は


“眩しい光と君の瞳”




まるで、先輩のことを言っているようだった。



「な、ないです……」




首を横に振ると、先輩は目を細めた。



「じゃぁ、読んでみたいなら貸してあげる。」





.
< 33 / 507 >

この作品をシェア

pagetop