秘密事は図書室で~甘い会長の罠~
心臓が爆発しそう。
先輩の手が触れてる膝の裏が、異常なほど熱い。
もう……溶けちゃいそう。
「てゆうか…ああいう状況だったなら、俺を呼んでくれたらよかったのに。
アドレスも番号も知ってるでしょ?」
「ぇ…」
階段を下りながら、先輩が言った。
表情は見えないけど、なんとなく声色が暗い気がする。
「…で、でも……」
でも…
先輩は生徒会の仕事があるし…
あたしなんかよりも忙しいし…
「……だって、先輩は…
下屋敷先輩の彼氏じゃないですか。」
他にも色々あったはずなのに、口から出た言葉はそれだった。
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