秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


そのとき…



「おぃ、中川いるか?」



担任の先生が入ってきた。

もう数人しかいない教室。


すぐにあたしを見つけて近づく先生。



「さっき伝え忘れたんだが…何やら会長がお呼びのようだ。
多分、委員会のことだな。

今から、ちょっと図書室に行ってくれ。」


「え……?」



あたしが固まってる間にも、先生は「頼んだぞ」と言って、早々と教室を出て行った。


“会長”


その言葉に有り得ないくらいドキドキしてる。

……顔が熱い。



「ぉっ?会長から呼び出し?
何、お前告白されるんじゃね?」



からかってくる瀬那くん。

告白じゃないわよ。



「委員会の話でしょ。そんなのよくあることなんだから…」




.
< 374 / 507 >

この作品をシェア

pagetop