秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


学校から駅までは結構近い。


途中すれ違う人たちから見られたけど、そんなの気にするほど余裕がなかった。



「…ぁ、きた!!!」


「清嘉!?大丈夫?」



ファミレスに入ると、美央と小田島くんが駆け寄ってくる。

小田島くんとデートだったのかな……



「ごめんね美央…せっかく小田島くんと二人だったのに……」


「そんなのいいから!!座って。」



あたしを座らせて、水をくれた。

小さく頷いて一口飲む。



冷たい感覚が、乾き切った口内を潤す。



「今、橘もくるから。」



美央がそう言った直後、ファミレスのドアが勢いよく開いた。




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