秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


ポカンとしたまま固まるあたしを余所に、先輩は次々に説明していく。



「なんでそういうことになったかは知らないけど…
俺はまだ人のものじゃない。」


「っだ、だって!!!」



先輩に言い返すようにして声を出した。



「だって、今日の放課後…図書室で告白されてたじゃないですか…」



どんどん小さくなっていく声。

あの現場は、あまり思い出したくない。



「……で?」


「え…?」



俯いていた顔を上げると、意地悪く微笑む先輩がいた。



「で、どこまで見てたの?
そのときいたんでしょ?」


「ぇっ!」



…バレバレ。




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