秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


本当にごめん

と深く頭を下げられた。



……そんな…脅されてたなんて…



「バラされてもよかったのに…」


「清嘉が頑なにイヤがってたから。バラされたら困ると思って…」


「ほかの人にキスするくらいなら…バラされた方がましです!!」


「……」



大きく言うと、黙り込んでしまった先輩。


……?



「……怖かった。」


「ぇ…?」



再びあたしを抱き締め直して、呟いた。



「バラされたら、清嘉が離れていくんじゃないかって。
もう隣にいてくれなくなるんじゃないかって…怖くて。

キスしたら、もっと傷つけるって…気付けなかった。」



弱々しくそう言って、また「ごめん…」と謝られた。




.
< 468 / 507 >

この作品をシェア

pagetop