秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


昼休み中の校舎は、とてもにぎやか。

でも、図書室に近づくにつれて静かになっていく。


こんな時間にこっちにいる人はいないか。




副会長が待っていると思ったら、ドアを開ける手を躊躇ってしまう。



……はぁ。


中にいるのが副会長じゃなくて、神崎先輩だったらいいのにな。



生徒会長 って言葉がよく似合う、濃い青縁の眼鏡をかけた端正な顔。

そして、文武両道。


好きになった原因の一つに、それも入っているのかもしれない。



まだ“憧れ”の段階。


副会長も「かっこいい」って人気だけど、あたしは断然、神崎先輩の方が好き。





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