大富豪
こうして、また順番は市原に回ってきた。市原の手は、小刻みに震えている。
「おいどうした?ジョーカー出しちまえよ」
藤川が挑発する。それを無視して、市原はKを出した。
よし。俺はすかさずAを出した。当然、最後の2は俺が持っているのだから、誰も勝てるのは出せないはず…。市原がアレを出さない限りは…。
藤川と斉藤はパスをした。そして市原は…
「パス…です」
…?!何だコイツ…出さないのか?
そして順番は俺に回る。俺は3を出した。
そこからは、流れに乗って藤川が4、斉藤が5を出す。市原も6を出し、順番は俺まで回り、俺は8を出した。沈黙が続いていたが、藤川がそれを破った。
「いい加減ジョーカー出しちゃいなよ…くたびれるぜ」
誰一人として相手をしない。
「俺はさ、ギャンブルで負けちまってこうなったんだわ…これに負けてちゃギャンブラーの名折れぜ?」
既に負けてるんだろ?と声には出さなかった。ただ、早く出せ、というように藤川に目をやった。藤川は10を出した。これで藤川の残り枚数は3枚…
斉藤もQを出す。市原はKを出し、カードを持ち替えた。
「おいどうした?ジョーカー出しちまえよ」
藤川が挑発する。それを無視して、市原はKを出した。
よし。俺はすかさずAを出した。当然、最後の2は俺が持っているのだから、誰も勝てるのは出せないはず…。市原がアレを出さない限りは…。
藤川と斉藤はパスをした。そして市原は…
「パス…です」
…?!何だコイツ…出さないのか?
そして順番は俺に回る。俺は3を出した。
そこからは、流れに乗って藤川が4、斉藤が5を出す。市原も6を出し、順番は俺まで回り、俺は8を出した。沈黙が続いていたが、藤川がそれを破った。
「いい加減ジョーカー出しちゃいなよ…くたびれるぜ」
誰一人として相手をしない。
「俺はさ、ギャンブルで負けちまってこうなったんだわ…これに負けてちゃギャンブラーの名折れぜ?」
既に負けてるんだろ?と声には出さなかった。ただ、早く出せ、というように藤川に目をやった。藤川は10を出した。これで藤川の残り枚数は3枚…
斉藤もQを出す。市原はKを出し、カードを持ち替えた。