クーラーの部屋【短編】
クーラーの部屋
「なんでお前の部屋クーラーあんだよ」
その一言が始まりだった。
クラス会を企画するにあたって仲の良かった男女4人で集まった。
たまたま私の家がみんなの家の等距離地点にあったというだけで集合場所に選ばれたわけだ。
その集まりで私の部屋にクーラーがあると知ってから、
かつての同級生である浩平は休みのたび私の部屋に訪れるようになった。
来るのは決まって暑い日中の三時間。
そして今日も浩平が私の部屋にやってきた。
いつものように特に意味もなく持参してきたゲームをしたり漫画を読んだりしている。
私は机に座り、明日から始まるテストに備えて勉強を始めた。