クーラーの部屋【短編】
特に喋ることはなく、たまにどちらかが暇になったら話を始める。
それがいつもの流れになっていた。
けれど今日は勉強しているため、ゲームを隣でされると気になって集中出来なく、早い段階で私は浩平に声をかけた。
「ねえ、浩平」
「なんだ?」
私に背を向けたまま返事を返す。
ゲームは格闘ゲームらしく、1対1でマッチョな人が2人映っている。
「毎週休みに来るけど暇なの?」
「毎週家にいるお前も暇なの?」
疑問系に疑問系で返される。
そう言われれば確かに私も暇なのかもしれないと納得してしまう。