恋色の片思い
チチチ…

気づけば時刻は11時

今日は日曜日なので学校は休み。

私はとくにすることがなくまたゴロッとベッドに寝転んだ。

「勝いないと暇だなあ。あー!!!暇暇暇ー!!!」

今更だけど、勝とは亡くなった私の彼氏。

優しくかっこよく金持ちな彼氏。

その物が今消えた。

今まで道具としてた彼氏が消えた。

金も貰えなくなった。

性欲の行き場も失った。

これから学校行くときバック持ってくれる物がいない。

話相手もいない。

私は何もかもを失った。

そんなことを考えながら
ボーっとしてた時、携帯の着信音が部屋に響き渡った。

《プルルルルルル》

「ガチャッ…はい」

私はだるだるしく電話にでた。

「あー。勝の彼女ね?名前なんだっけ…」

「あかり」

「そうそう。あかり。あんた今暇?」

ぞっとした。

恨み、憎しみ、怒り、悲しみが混ざった声。電話の向こうが誰かなんて分からない。

ただ、人は怖い。
それをいま実感した。

「暇…だけど?何」

「今あんたん家の前なわけ。暇ならさっさと出てきてくれませーん?んじゃ。プツップープー」

怖い。

勝。

助けて…
< 2 / 4 >

この作品をシェア

pagetop