距離は遠とし。
「隠し事か・・・してるかもね」
「なんだよ、言えよ」
「ツキには隠し事なんて無理か・・・」
ミミは笑うと、俺の目を真剣な目で見つめた。
「実はね・・・」
「あぁ」
「ワン●ース全巻昨日まとめて買ったのっ」
「は?」
「それで続きが気になっちゃって」
ミミは手をブンブン降らして言った。
力がだんだん抜けていった。
「ハァ」
自然にため息が出た。
「ため息なんて失礼だよ」
お前が変なこと言うからだろ。
「ねぇ、ツキ」
「ん?」
「てっぺんに着いた時、お願い事をしたらね、願い事が叶うんだって。
ツキはなにを願う?」
もう少しでてっぺんだ。
「俺はなにも願わない」
「なんで?」
信じられないという目でミミは俺を見る。
「願ったって叶わねーだろ」
「分かんないじゃん」
「じゃあ願ってみるから、もしもそれが叶わなかったら、俺の言うこと聞けよ?」
まぁ俺の願いなんて一生叶わないだろうけどな。
「・・・いいよ」
ミミは顔を下げて言った。
そんな態度なミミを不信に思ったが俺はそこまで気に止めなかった。