距離は遠とし。

「ミミっ」


あたしはいつもこの声で起こされる。


「ミミっ!さっさと起きろよ」


起きたらあたしの願い聞いてくれる?

あたしはいつもそう思ってしまう。



「ミミ!遅刻するぞっ」


呆れた様な声を聞いた瞬間、あたしは寝たふりをやめる。



「・・・ツキ・・・おはよう」


「おはようじゃねーよ!さっさと起きろよ!毎日毎日俺を使うな!」


お隣りの家のツキはあたしを起こしにいつも来てくれる。



「ツキ・・・眠い」


これは嘘。

だって、あたしがこう言えばツキはいつもやってくれる事があるから。



「ハァ・・・またかよ」


ツキはため息をつけるけどいつもやってくれる。


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